年末調整で扶養家族が多ければ多いほど控除額も増え、控除条件に合えば控除額がさらに加算されます。
源泉徴収簿の年末調整欄の「扶養控除額及び障害者等の控除額の合計額」に表示される金額です。
これは扶養控除1人で380,000円でシンプルにわかりやすいですが、
この欄は合計額の表示で内訳はわからないので、あれ？これで良かった？と思うことがあります。
例えば、この1,590,000円の場合ですが、
この内訳は
子ども2人と母親の計3人が扶養家族なので
380,000円×3人＝1,140,000円になりますが、159万円にはまだ足りません。
扶養家族が追加控除の加算額対象に該当するとその分増えるからです。
子どもの内1人は「特定扶養親族」に該当し、
母親は「同居老親等」に該当するので、
それぞれ20万円と25万円が加算されます。
1,140,000円+200,000円+250,000円（追加加算控除額）＝1,590,000円となります。
この追加加算になる条件と金額はどこで確認するかというと「令和2年分 年末調整のしかた」の最後120ページの表です。（他のページにもいろんな表がありますが）
表の上、①緑枠で囲ったところは控除額380,000円×扶養人数の金額の早見表で
表の下、②赤枠で囲ったところが扶養控除額に加算される条件と金額です。（二は本人に加算される控除額です）
基本料金+オプションのようなイメージです。
例えば、
同居している母親が老親で特別障害者だった場合の控除額はいくらになるんでしょう？
正解は
380,000円+750,000円+200,000円＝1,330,000円です。
実際は家族の多い人はもっと複雑になるので、確認作業で電卓をパチパチ叩いてる途中で、ん？となって資料をめくってチェックしています。
上の早見表は年末調整時の扶養控除額ですが、扶養家族が障害者であった場合は、月額給与の（税制上の）扶養人数も変わってきます。
例えば、
奥さんが同一生計配偶者であれば、所得者の扶養親族は1人で、給与の源泉所得税も「1人」の税額が適用になりますが、
もし障害者であった場合は1人加算で「2人」の税額が適用になります。（源泉徴収簿にも「2」で表示されます）
同居特別障害者であった場合は「2人」追加で「3人」になります。
単純に扶養人数が3人だから「3人」の源泉所得税額が適用になるのではなく、場合によって税法上の扶養人数として加算されるということです。
（私の拙い説明ではわかりにくいと思いますが、給与ソフトに従業員情報が正しく設定してあれば自動計算されるので大丈夫です）
弥生給与のオンラインサポート税法上の扶養人数についてにわかりやすい説明が載っています↓
https://support.yayoi-kk.co.jp/faq_Subcontents.html?page_id=21778
※税法上の扶養人数がわからない場合は税務署に聞くのが一番です。回答が納得できない時は担当者を変えて
