今年もまた「算定基礎届」の時期が近づいてきたので手引書を取り寄せました。
いつもは記入に迷ったところを見るのみで、それ以外はほとんど読んでいませんでしたが、昨日何気に最初から目を通していたら社会保険の改正についていろいろと載っていました(知らなかったこともあり)、
こんな情報を見逃していたなんて!
タイムリーに(現在傷病手当金支給申請中の従業員がいる)「傷病手当金の見直し(令和4年1月~)」とあったので、まずそれについて書きます。
傷病手当金の支給期間は1年6ヶ月で、その期限を超えると支給されません。
でも、この改正により「通算」となるので1年6ヶ月間は支給されることになります。
つまり、病気やけがで1年6ヶ月間休んだ以降、1年7ヶ月目からは支給にはなりませんでしたが、改正では受給開始から1年6ヶ月に達するまでは支給されるということです。
1年間休んで復職、半年後にまた働けなくなって2ヶ月間休み、また復職、また休んでも(間があいても)、その給付期間の合計が1年6ヶ月になるまでは支給されるわけです。
こんな説明だとよけいわからなくなってしまいますが、
「通算=切れ目なく続いている続いていないに関わらず、全部あわせること。全体を通しての計算」です(笑)
これは良い改正ですね。
今回傷病手当金支給申請した従業員は、健康診断でがんが発覚、入院、手術となったわけですが、腹腔鏡(内視鏡)手術ではなくお腹を切ったので回復も遅く、退院後も放射線治療等を受けて体力が戻るのも時間がかかるようで、半年は休む予定です。
復職しても再発の可能性が無いわけではないので、もしそれが数年後となれば従来の傷病手当金ではカバーされなかったものが、通算で1年6ヶ月まで支給されるのは心強いことです。
こんな小さな職場でも毎年の健康診断で「がん」と診断される人がひとりは出ます。これまでは入院、手術となっても有給休暇で補えたのですが、この従業員の場合は重かったようで、長引く療養と病気のこと、同時にお金のことを考えると不安でいっぱいだろうと思います。
休んでいる間は給与は支給されませんが、傷病手当金が(標準報酬の約2/3)支給されますし、
限度額適用認定申請すれば(医療費が高額になった場合)窓口での支払額は自己負担限度額までにとどめることができます。
この改正でより手厚くなって良かったと思います。