社会保険電子申請義務化の対象企業の条件がおかしい
社会保険の電子申請が義務化となったのは今から約2年前、2020年の4月でした。
対象となる企業の条件は下記のどれかひとつに該当するものでした。
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・資本金または出資金額が1億円を超える法人
・相互会社(保険業法)
・投資法人(投資信託及び投資法⼈に関する法律)
・特定目的会社(資産の流動化に関する法律)
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ウチの職場の資本金は1億円を超えていたので該当してしまいましたが、
資本金だけで判断するのはおかしいと思いました。
資本金が一億を超える=従業員数が多い=設備投資にも余裕がある
という発想なのかもしれませんが、
ウチの職場は50人にも満たないのです。
入退社は年に1人いるかいないか、算定基礎届や賞与支払届も紙で提出した方が手間もかからず断然早いのです。
システム関連の人もいますが、給与は個人情報に関することなので導入に関してあれこれタッチしてもらうという訳にもいきません。
私は経理も含めあらゆる雑務を兼任していてこれにかかりっきりという立場ではなく、しかも「ひとり給与計算業務」なのです。
これどうするんだろうね、これでいいんだろうか?と相談しながら進めて行く同僚や上司はいないのです。
そんな小規模の職場なのに、なぜ対象条件に人数も含めないのか腹立たしい気持ちでいっぱいでした。
シブシブながら「GビズID」を導入したが2年間利用せず
意に反することでしたが「義務化」ということでシブシブながら導入しました。
当時私は他に「e-Gov」という電子申請法があることすら知りませんでした。
「GビズID」を導入した印象は「やっぱり使いにくい、e-Taxと似ている、進歩してない」でした。
導入する際にヘルプデスクに電話したのですが、対応する人も見切り発車なのか説明も要領をえず、スムーズにはいかなくて
ますます「GビズID」を使うのが嫌になりました。
で、「必ずこのソフトで電子申請をしなければならないのですか?」と聞いたところ、
「それぞれの事業所で事情がおありでしょうから、出来る範囲で結構です」とのことだったのでそこから2年間、今年の春までは電子申請は一切行わず紙での提出を続けました。
なぜ「GビズID」が使いにくいと感じるのか
「GビズID」のを見た時、「e-Tax」とそっくりだと思いました。
通信を表す雷のような稲妻のマークのアイコンといい、ダサくていつの時代のソフト?と言いたくなります。
見た目はどうでもいいんですが、やっぱり使いずらいんです。
私は慣れでパソコンを使ってるだけで知識があるわけではありません。でもそういう人が大半で、そういう人たちが使いこなせるのが「ソフト」だと思うんです。
たとえばメールソフトなら、「メールを作成する」「メールを下書きで保存する」「メールを転送する」といった操作がボタンひとつで出来ますよね。
もうその場所が決まっていて、使う人はボタンを押すだけです。探す時はその決められた場所を開いて見れば良いだけです。
けれど
「GビズID」や「e-Tax」は、操作の途中で「そのフォルダをわかりやすい所、デスクトップ等に貼り付けて下さい」というのが多いんです。
素人の私はそれでまず混乱します。
デスクトップはいいけど、中身は何か忘れてしまいますよね?で、終わったらそのフォルダを消してもよいものか、残しておかなければならないのかもわからないし、試しにフォルダ名を自分のわかりやすいように書き換えたら使えなくなったということもありました。
こうしたらこうなるというような予想で操作出来るソフトではないし、私のような素人にはわかりにくく、使いにくいソフトなんですよ。
ついに電子申請以外では受け取らないと言われてしまった
そうやって2年間電子申請は行わず、紙での提出を続けていたら今年の6月に「算定基礎届と賞与支払届を電子申請で提出しなければ受け取りません」というような趣旨の手紙、その後電話といろいろと追い打ちをかけられてしまいました。
観念してなんとか「算定基礎届」と「賞与支払届」を自力でなんとか「GビズID」を操作して提出したのが7月半ば過ぎでした。
あれから2年後も「GビズID」の操作性は何も進歩してないなと感じました。