マイナンバー制度が始まることで、会社に副業がバレてしまうのか、給与計算をしている立場から考えてみました。
私が、この人は他にアルバイト等副収入があるかもしれない、と疑うとすれば、それは住民税の「特別徴収税額の決定通知書」だと思います。
これは住んでる市区町村の役所から勤務している会社あてに郵送され、天引きする住民税額の通知書なので給与計算をしている立場の人であれば必ず目にすることになるからです。
そこには、住所、氏名、給与支給額及び住民税等が記載されています。
↓これは私の平成28年分の決定通知書ですが(H28.6月~H29.5月給与より天引きされる)
(付箋だらけで画像がハッキリせずすいませんが、「特別徴収決定通知書」で検索するとクリアなものが出るかと・・・)
左端の上の段から下に順に「給与収入」「給与所得」とあり、3番目の「その他の所得計」の欄に金額の記載があれば、それが副収入かな?と予測します。
その副収入は何なのかを知るには、その右横の「給与以外の合算所得区分」の細目に「営業」「農業」「不動」・・・・と続き最後から二番目に「雑」とあり、給与所得以外に副業があり課税対象となった場合この欄の雑所得に「*」のチェックが入りるので、あ、やっぱりと思うかもしれません。
この「税額決定通知書」は、本人に渡す分と会社の控えとで2枚郵送されてきます。
会社の控えの方には、氏名の他に年税額及びそれを12ヶ月で割った、月ごとの税額が記載されているだけで、
給与所得以外の所得の細目(「営業等」「農業」「不動」・・)は記載されていないので、その人が副業してるとかしてないとかわからないはずなのですが、
問題は本人に渡す分の通知書が丸見えだということです。なので、そういう疑いの目で見ようとしているのなら、バレるでしょうね。
この「丸見え」状態は以前から問題だと感じていました。私はひとりで給与計算を行っているので、私以外に本人に渡す通知書を目にする人はいませんし、そういう疑いの目で見たこともなく、たまたま気がついたとしてもどうこう思ったりもしません。
でも、もし給与計算業務にかかわる立場ではなく、私の決定通知書が誰か複数の人の目に触れるとしたらと考えるとイヤでした。
マイナンバー開始前から、市区町村の役所の中にはこの本人に渡す通知書に保護シールを貼ってるところも、ほんのわずかでしたがありました、全体の5%くらいでしょうか。
しかし、大半の市区町村の役所の本人分は丸見え、、、副業はバレてしまうのか?
安心して下さい!
平成29年分の決定通知書がまさに今、次々と郵送で届いている最中ですが、ほとんどの市区町村の役所で
本人分に保護シールを貼ってくるようになりました!
これでバレることはありません(笑)
給与所得以外に何か他に収入があるのか、本人以外は見られませんから。
私たちにマイナンバーという背番号をつけ、住民税をもれなく特別徴収しようとしているのですから、個人情報に配慮するのは当然のことです。
東京都は、住民税の特別徴収の取り立てを厳しくする模様
一応は安心です、でも、いくつかの市区町村の役所からの分はまだ丸見え状態のものがあります。
なので、「バレる」とすれば、保護シールを貼らずに郵送する市区町村に住んでる場合はそうなるかもしれません。
でも、市区町村の役所から送られてくる「決定通知書」の本人通知分の保護シールが貼られていたとしても、
疑いの目で見ようとするのならバレないこともないかもしれません。
給与計算をしていれば、同じような支給額、家族構成であれば、似たような税額のはずなのに、その人のだけが突出して高いとなれば、おや?と思うかもしれないからです。
でも、そもそも「バレる」とか「バレない」とか言うのもおかしいことですよね。仮に会社の就業規則で副業を禁止していたとしても、決定通知書を見て
よそで働いているだろう、とか、副収入があるだろう、とか問う権利があるんでしょうか?
就業時間外に他で働いているがために、業務上のミスが多いとか、遅刻して時間にルーズだとか欠勤が多い、とかで勤務態度に問題があれば、問い詰められても仕方がないかもしれませんが。。。
きちんと勤務しているのであれば、問わないのが普通じゃないでしょうか?
保護シールが貼ってあれば、内容はわからないわけですから、
保護シールが貼ってない場合、、、雑所得の内容にもいろいろあるようですから、私だったら考え得る限りの理由を探します(笑)