ちょっとわかりにくいタイトルですが、
弥生給与で設定を変更した時やバックアップデータを戻した時に、それ以前のデータ(数字)が動いてないか(正しいか)を確認する方法です。
月次処理をして更新すれば前月までのデータが変わったりするはずはないんですが、
私の職場では、算定基礎対象期間に2度昇給させたり、大入袋を支給したりと、いろいろとルール無用のことをやってくれるので
前月の数字が動いてないか?
合っているのか?
と心配になるからです。
個人のデータであれば変更前と変更後の賃金台帳を比較するとか、いろいろ方法はありますが、
全体のデータをしかもパッとすぐに判断するには何で確認するのがベストなのか?
きっかけは大入袋を現金で支給後、年金事務所から賞与支払届で出すように言われた時のことでした。
過去記事:【年金事務所】大入袋は賞与なのか?で大モメ、後始末が大変だった
数日間サポートセンターとやり取りをし、設定がうまくいかず、バックアップデータを何度も戻したりして(めったにやらないことなので)、もしかして過去のデータが動いているんじゃないかともう真っ青でした。
電話での操作指示のみで、こうやって下さい、ああやって下さい、
それでどうでしょう?と聞かれ、
うまく行かない時はまたバックアップデータを戻し、
それがおかしくないか、うまく行った時はちゃんと合ってるかを即座に答えるのは、
何を見て言えばいいのかすごく焦りました。
考えた結果、
結論から言うと
課税支給額と源泉徴収税額、この2点を確認することでした。
「弥生給与」では「給与給与所得源泉徴収合計資料(S)」に表示される数字がそれになります。
操作は、
「弥生給与」の集計(A)で「給与所得源泉徴収合計資料(S)を選択↓
これで集計をかけると月々の課税支給額と源泉徴収税額が表示されます。
表示された(金額はお見せできませんが)「支給総額」と「算出税額」(緑色の枠で囲った)の合計の変動前と変動後の数字をチェックすることです。
(年末調整後であれば「差引徴収税額」もチェックする)
※画像の項目名がバラバラですが、
「支払金額」=「支給総額」=課税支給額、「算出税額」=「源泉徴収税額」です。
年末調整前なのでここに表示される数字は月々の「課税支給額」と「源泉所得税額」か、合計のみです。
もしこの合計が変更前と違っていたら、月ごとに見比べてどこで変わってきているのか比較して、その該当月の資料を見て原因を探していきます。
なぜ「課税支給額」と「源泉徴収税額」だけを見て確認できるかと言うと
給与から引かれる社会保険料や税金がどの金額に対してなのかを見れば、この2点でわかるからです。
数字をぎゅっと小さくして、給与が1000円とした場合で説明します。
①給与 1000円
②通勤費 100円
④社会保険料 190円(健康保険料、厚生年金保険料)
⑤雇用保険料 10円
⑦源泉所得税 40円
⑧住民税 60円
これを表にすると
(総支給額が1100円でもろもろ引かれて手取りは800円) |
水色で塗った①課税支給額と⑦源泉所得税は年末調整に反映される数字なので変動があっては絶対ダメな数字です。
じゃあ社会保険料はチェックしなくて構わないのかというと、そうではなくて、
もし④社会保険料が変動していたら⑥の数字が変わってきて、⑦の源泉所得税も変わってくるのでそこで確認できます。(源泉所得税は⑥の数字に対しての課税なので)
実際は給与明細項目はこんなにシンプルではなく、役職手当とか残業手当とか資格手当とか他にもありますが、
もしそれらが変動していたら
③総支給額が変わってきて、⑤雇用保険料も変わってきます、結果⑥社会保険料控除後計も変わってきて、最後に⑦源泉所得税にも影響してくるので
この2つ(①と⑦)さえ押さえておけば大丈夫です。
もしそれ以降の住民税とか他に差引いたり加算するものがあって変動があったとして、
過去はすでに支給済だし、源泉徴収票には影響せず、後で調べれば済む、、、というのが私の考えです。
これはあくまで、とっさに合ってるかそうでないかの確認方法という意味でのやり方です。
4月に社会保険料の料率を変更した時や、年末調整で過不足精算を何度かするような場合には(大丈夫かな?と心配になった時)確認の方法のひとつとして使えるのではないかと思います。